Black Dog’s Breakfast

鉛の飛行船への胸いっぱいの愛を変拍子で叫ぶブログ

いかにして彼女らは鉛のリズム体のミューズとなり得たか ②

Mo奥さんがジョーンズの背中を押して新バンド加入を勧めたのは有名な話。

 

ペイジから誘った、スタジオで休憩中のペイジにジョーンズが直接打診したなど、エピソードが渋滞しているが、ここはジョーンズ本人が語った「仕事のことで悩んでたらMo奥さんに背中押されてペイジに電話した」という話が、やはり事実だと思う。

 

 

セッションマンとして順風満帆。仕事は上々。依頼はひっきりなし。少年の頃から思い描いていた「音楽で飯を食う」という生活を、22歳にして既に手に入れた。

でも、次から次へと舞い込む仕事は本当に自分のやりたいことなのか?指示されるまま演奏して、依頼された通りにアレンジして、これでいいのか?このままでいいのか?もっと自分の力を試したい。もっと自分で創造したい……

 

ジョーンズとMo奥さんは1967年に結婚。翌年、長女(第一子)が産まれる。つまり、19688月時点でまだまだ新婚さん。ほやほや。長女は、お腹の中か産まれたばかり。子どものため、将来のため、お金も安定も必須。大事な時期です。

 

そんな状況の中、セッションの仕事を離れてもいいよ。あなたなら戻ることは可能でしょ?成功するかどうかわからないけど新バンドに加入すればいいじゃない。

今の仕事に対して苦悩している夫の「創造したい」という望みを受け止めて、Mo奥さんは言ったんだよ。「ジミーに電話したら?」って……

 

Mo奥さん、凄くない?

 

夫の実力と才能を充分理解して信じてるからこそ、その背中を押せたんだよ。いや、信じてたとしても、第一子誕生でなにかと物入りなそんな時に、将来のことを考えたら、おいそれと背中は押せないよ。

 

やっぱり、Mo奥さんは凄い。ありがとうございます、Mo奥さん。今のジョーンズがいるのは全て、貴女のおかげです(断言)

 

 

③につづく