Black Dog’s Breakfast

鉛の飛行船への胸いっぱいの愛を変拍子で叫ぶブログ

1968年8月12日 始まりの日 ③

四人が初めて揃った日。プラントとボーナムは、ジョーンズと初めて顔を合わせた。

 

ジョーンズ曰く「初めて二人と会った時えらくびっくりした顔をしてた。おっさんが来ると思ってたみたいだよ」

 

プラントとボーナムは、ペイジから「ベーシストは俺の知り合いで仕事仲間でベテランのセッションマン」と、こんな感じで伝えられていたらしい。

 

当時、20歳のボーナムとまだギリギリ19歳のプラント(8/20生まれ)。この二人にしてみれば、4歳年上のペイジは、かの有名なヤードバーズの一員であり、様々なキャリアを積んできた、すっごい大人で、先輩で、偉い人で。そんな人が連れてくる「仕事仲間のベテランセッションマン」って、そら、おっさん思い浮かべるよね。で、登場したのが、やや小柄で柔和な顔立ちの青年。2歳しか違わない、ジョーンズだもん。そりゃ、びっくりするよね。

でも実際、セッションマン5年目。それもひっぱりだこセッションマン。キャリアではペイジとも遜色ない。ベテランと言っても間違いじゃない。嘘は言ってない。

 

 

今思ったけど、ペイジ、わざと「ベテランの〜」とか言ったんじゃないか?デビュー直後の写真を見ればわかるように、当時のジョーンズは普通に若々しい青年だし、なんならちょっと童顔で、どう見てもベテランという風体じゃない。「ベテランのセッションマン」と伝え、カーディガンを羽織ってパイプ燻らせてるようなおっさんが来ると思わせて、いざ会わせた時に驚く若い二人と、驚かれて訳も分からず困惑するジョーンズを、ペイジは見たかったんじゃないか?

もしそうなら、そしてその思惑通りに三人が「???」って顔してるのを、こっそりニヨニヨしてたら……私、ペイジと仲良くなれる気がする。

 

 

 

④につづく